「阿寒クラシックトレイル」カテゴリーアーカイブ

阿寒クラシックトレイル研究会の打上げはアイヌ料理魅惑のメニュー

ハーブ豊富な豆乳鍋が全体を占めています。

阿寒クラシックトレイル研究会の今年の打ち上げが阿寒アイヌコタン民芸喫茶「ポロンノ」で開催。オーナー夫妻は研究会メンバーでイベントではアイヌ料理とウポポ(唄)やムックリ演奏を披露してくれ、参加者からも大好評。この夜はアイヌ料理をたっぷり堪能。メニューご紹介…、という前に、来年は武四郎北海道命名150年のメモリアルイヤーで、わが研究会もこれを機に過去4年間やってきたイベント形式での開催はひと段落することにしました。来年のラストウォークは例年どおり9月下旬から10月に開催します。乞うご期待!

エゾ鹿のロースシケレペッソース添え。シケレペ(キハダ)は薬ならではの苦味のあるソース
ポッチェイモのピザ。古今東西アレンジ創作メニューもポロンノのポリシー。
ヒメマスはカパチップで今もチップで通用。阿寒湖が原産湖なのでシンボルフィッシュですね。
オオウバユリとイモのソテー。イモとユリを間違える輩がいて笑いがひろがる
富貴子さん手作りのガマ(シキナ)バック。ほし~~い。

嵐をむかえつつ「山湖の道」を旅人は阿寒へ

七曲の急坂を上がると難関の胸突き八丁があります

阿寒クラシックトレイル山湖の道が10/29おこなわれました。あの台風が近づくなか、ほぼ道中、雨のなかを皆さん無事歩きました。今回、より松浦武四郎の日誌に沿ったルートを歩いたため、急登箇所もあって、苦労されている方もいましたが助け合って何とかクリア。絶景は望めませんでしたがお昼休みの展望台ではテントを張って、暖かくて美味しいユックオハウ(アイヌの伝統食の鹿汁)に舌鼓。床さんの唄とムックリの調べ、そして雨音の競演でフキの下のコロポックルになったような気分でした。参加者の皆さん、スタッフ、床さん大変ご苦労様でした。

参加者を前に出発前の挨拶、イタルイカはまだ雨は降っていませんでしたが…
今回のメインガイドは阿寒湖温泉のネイチャーガイド加藤さんです
最年少参加者も胸突き八丁を一歩一歩。
10月中旬に降った残雪の中を峠にむけて歩きます
いざ、イタルイカを出発!小川を渡りひらけた笹原を歩きます
昼食の展望台には急造テントがラワンフキの葉のように我々を包んでくれました
床絵美さんのウポポ(唄)とムックリ+雨音の調べでうっとり。
スタッフはテントの溜まり水にヒヤヒヤ。
テントのなかはオハウの湯気でもあもあ。鹿肉沢山のあつあつオハウが沁みる。

「山湖の道」新ルートを探索しました。

阿寒クラシックトレイル「山湖の道」を下見。あらたにルートを探索。
国道からまっすぐ送電線が伸びて、その管理道路を歩く

阿寒クラシックトレイルの「山湖の道」は、現国道から峠越えをして阿寒湖畔に至る先人達が歩いた道です。今回、武四郎の日誌に沿って、新たなルートを探索してきました。その昔、道はケモノ道からはじまり、アイヌの狩に使った道、そして先人たちの交通路として変遷し、近代以降、産業道路から観光生活道路への変化しています。よって、現在のマリモ国道のおおくは古道と重複しているのですが、峠越えは迂回して現在の国道が整備されています。今回は、この直登するルートを歩いてみようとおもい、事前の下見です。そこには、武四郎が野帖に記したそのままの景色が確認できました。本番は10月29日です。乞うご期待。

 

 

ルウチシコマナイという小さな沢を渡る
笹で開かれて歩きやすいが急登箇所はなかなかの勾配
これは鹿のぬた場、泥をなすりつける。
振り返るとカムイミンタラの台地が美しい
雄阿寒岳の雄姿が右手に広がる。送電線がちょっとつや消し。
鳥の死骸の全身骨格発見。さっそく推理がはじまる。
急な坂の上部はケナシという平らな笹原です

 

「里の道」が無事終了しました

近代産業遺産の雄別鉄道跡を行く一行、スタート直後なので皆フレッシュ。

2017年の阿寒クラシックトレイルのスタートをきって「里の道」が9月23日開催されました。曇り空ですが時々晴れ間も覗き、気温も20℃以下で絶好のコンデッションでした。
参加者は遠くは根室からも含め13名。スタッフ共に約20名ほどでのトレッキングでした。午前中の雄別鉄道跡や大正道路は台風の影響もあり悪条件のところもありましたが、無事通過。武四郎宿泊地やアイヌ地名など所々を解説し、楽しみながらの散策で25kmを歩ききりました。

お昼休みはトレイルエンジェル小瀬牧場。トマト、イモ、飲み物のおもてなしで一同感激!

参加者の方のお話や昼食箇所の小瀬牧場さんの心当てはまるもてなしなどに支えながら一緒に楽しめたことが最高のプレゼントでした。次回、「川の道」は10月22日です。まだ定員に余裕あり、是非お問い合わせください。(掲載写真は参加者の草皆衛さん提供です)

ホルイナイの小人伝説がある岩穴を解説。地質に詳しい参加者から岩の解説もあり一同納得!
武四郎一行が泊まったトノモウ家跡を解説
大正道路の峠越えです
午後から徹別の道を行く
ソウシ(蘇牛)の道を行く、後3kmほどでゴール
阿寒川の水力発電の終着点阿寒川への放流点。
ゴールでお互いを祝福します。よくやった!
ゴールは桜の名所、上徹別福祉館。午後4時30分でした。

山湖の道を武四郎記念館元館長、髙瀨さんと散策

髙瀨ご夫妻と秀和人文研究所の松橋さん、そして阿寒クラシックトレイルメンバー

松浦武四郎記念館の元館長、髙瀨さんご夫妻を「山湖の道」にご案内。武四郎の足跡を探訪しました。久しぶりの青空を愛でながら一歩園植樹の森展望台からの絶景に髙瀨さんも感動されていたようです。髙瀨英雄さんは記念館退官後も北海道を奥様とキャンピングカーで武四郎の足跡巡りの旅を続けていらっしゃいます。今回も1ケ月以上の滞在で、釧路短期大学でも講演会をおこないました。

髙瀨さんの杖はイタドリでつくったものです

髙瀨さんからは貴重な資料や情報のみならず、道内の武四郎研究者のご紹介や縁作りなどもしていただいております。今回同伴された弟子屈の秀和人文研究所代表の松橋さんも地域で武四郎研究をさせている方で、今回、髙瀨さんに我々の阿寒クラシックトレイルを紹介する機会をつくっていただきました。
髙瀨さんから、アカザという植物で作った杖をいただきました。アカザは1年草で秋に枯れたものを杖にすると軽くてお年寄りには軽くていいのだそうです。確かに。松尾芭蕉は岐阜のお寺に逗留した折、「宿りせん藜(あかざ)の杖になる日まで」と、あまりの快いもてなしにこの分ではアカザが杖になる迄滞在したいものだというのおもいを俳句にたくしたそうです。
午後からは阿寒の関係者と懇談。オンリーワンの魅力づくりにむけて新設された行政のアイヌ政策部門に激励のエールを送っていただきました。来年は是非、武四郎の故郷、伊勢の皆さんにも歩いてもらいたいものです。

松尾芭蕉の俳句にも詠われたアカザの杖
今年はこの杖で阿寒クラシックトレイルを歩こう!