先週、暴風雪で根室バードフェスの野鳥ガイドができなかったので、ストレス解消に昆布森港へ。初めてハジロカイツブリにお目にかかりました。ちょっと小柄で一人ぼっちですが、図鑑と見比べてハジロカイツブリとわかりました。赤い目が特徴ですが、若い鳥かもしれません。シノリガモの極彩色も艶やかです。ちょうどつがいと一緒のシーンがあったので、大きさの比較ショットも撮れました。昆布森漁港は小ぶりですが、外海も堤防から見る事ができ、断崖の景観もなかなかワイルドです。
中華系の方が暮らす国々は春節がお正月。今年は2月19日から1週間ほどがお正月休みということで、昨日(2/20)のSL冬の湿原号は外国人が一杯で満席でした。団体旅行はほどんどなく個人やグループ・家族旅行がメイン。添乗ガイドで同行しましたが、言葉は英語が少々の私にとっては、中華系の方々にも通じるブロークン英語(英語が出来る方が結構多い)と地図や資料を駆使しての往復ガイドでした。皆さん、車窓からの風景やタンチョウ、シカなどの生物に歓声をあげ、ダルマストーブでスルメを食べる等楽しそうにSLの旅を満喫していました。
根室のバードフェアにガイドとして参加してきました。開催期間中、初日夜のオープニング「野鳥の集い」と翌日夜のシンポジウムは開催されたのですが、昼間のガイドツアーは吹雪ですべて中止となりました。
3日間吹雪に閉ざされて、自然の猛威ホワイトアウト体験もしました。民宿のオーナーの話では、今年の根室はこれまでない気象で、想定外だそうです。
おかげで、報告できるのは「野鳥の集い」でシマフクロウの親善大使として活躍している「チビ」です。傷病発育不良で保護されたチビは治療後も自然界で生き続けるのは困難との判断で、人と自然を繋ぐ親善大使となりました。
こんなに手に触れてシマフクロウを観察する機会はないので、おとなしいチビに甘えて、いろいろ観察させてもらいました。各パーツの翅の文様は誠に美しいことに感動。さらにシマフクロウは他のフクロウと異なり、翅に消音機能の羽毛がついていないとの説明も実見することができました。
道東に生息するシマフクロウの営巣は半分以上が人工巣箱だそうです。大きな木を育む豊かな自然があってはじめて生きていけるシマフクロウは環境保全のシンボルであることをあらためて体感することができました。
厳冬期を迎えた道東ですが、この時期の風物詩は、鶴居村音羽橋のタンチョウです。けあらし(外気温が水温より低いため川から蒸気が上がる)のなか、タンチョウたちは川のなかがねぐらです。今朝は-15℃くらいでしたが、多くのカメラマンが集まってタンチョウにめざましシャッターを浴びせておりました。今日の日の出時刻は6時47分でした。これからだんだん早くなっていきますが、しばらくの間、薄暗い刻からヒトも動き回る音羽橋周辺です。妙な鳴き声がしたので後を向くとアカゲラが「私もここにいるわよ!」と鳴いていました。寒そうに身体をすくめていたので、ひょっとしたらオオアカゲラかもしれません。頭が黒かったので雌であることは確か。
来月の根室バードフェスティバルの下見に根室半島を一周してきました。根室で活躍する国際的野鳥ガイドの新谷さんの案内です。森林の小鳥から、港の水鳥、草原の猛禽、国境の海を行き来する旅鳥…。根室が国際的な探鳥地として認知されてきたのは、日本で確認された野鳥約500種のうち350種ほどが根室でも確認されているという種類数。そして、オオワシ、タンチョウ、エトピリカなど国際的にも人気のある希少種が沢山いるということでしょう。特に、新谷さんが中心となって整備されたハイド(野鳥観察小屋)や漁協とタイアップした沿岸クルーズが一層、野鳥との距離を相手にプレッシャーを与えず近づけたことが大きいと思います。
四季折々、行く度に新たな発見がある根室です。今回の印象に残ったとんがった根室を写真でご紹介します。
私も2月14・15日にはガイドで参加します。皆さんも是非ご参加ください。バードフェスはこちらへ