合併したときの観光コンセプトで「釧路という異国」のポスターやフレーズがいろいろなところで使われました。今日の気温は北見37度、音更37度、そして釧路市街地は13度。記録的な猛暑ではあるけれど、ほとんどトリプルスコア!
昨日、福岡のお客様をキラコタン岬にご案内した。ちょっと暖かな日ではあったけど、皆さん涼しさを満喫。日本の避暑地として釧路も定着しつつある。キラ・コタンとはアイヌ語で逃げる・集落という意味。災害や疫病、和人からの弾圧等々から逃げのびたアイヌのみならず、縄文の時代からキラコタンには逃げのびてきた人の痕跡がある。まさか猛暑から、という時代もあったかも。
冷涼な夏があってこその湿原だが、近年の温暖化はこの釧路にも今までとは少し違う夏を運んできている。もちろん、合併して音別、阿寒、釧路が一緒になったのだから、今日の阿寒=釧路は33度という言い方もありだけど…。鶴居の原野から雄阿寒雌阿寒をながめて釧路も広くなりました。
「凸凹日誌」カテゴリーアーカイブ
新緑の釧路川を川下する幸せ
阿寒の仲間と新緑の釧路川を川下りしてきました。塘路湖から細岡カヌーステーションまでの中流域です。塘路湖から阿歴内川を経由するのですが、桜木紫乃さんの『凍原』の死体発見現場が阿歴内川だったので、いつにない感慨がありました。そんな超個人的事情はさておき、柳や広葉樹の芽吹きと地味だけど味わい深い花を見ながら、川からだと野鳥も鹿もあまり逃げないで、さえずりの姿を見せてくれました。空を見上げれば、オジロワシが悠然と舞い、そこを併走するようにイワツバメ、クロスするようにアオサギが飛んでいきます。まさに、東西南北、冬と夏の交差点を見る重いです。途中に休憩で、コーヒーとスコーンでティータイム。近くにアオジ、遠くにカッコウを聴きながら、至福の時でした。
「花鳥風水阿寒紀行」第1弾は好天に恵まれ…
花鳥風水阿寒紀行のモニターツアーを実施しました。好天の中、参加者の方が野鳥愛好家ということで、鳥中心のツアー行程で、国際ツルセンターのビオトープからスタート。はじめよければ…、ですが、いきなりカワセミ、ヤマセミのダブルショットで、1日で21種類のそれも、オールスター出演、親子競演といった華やかさです。チェックした鳥リストです。
カワセミ、ヤマセミ、セグロセキレイ、アオジ、ショウドウツバメ、イワツバメ、ハクセキレイ
ムクドリ、ハシブトガラス、スズメ、コサメビタキ、カワラヒワ、カワガラス、トビ、オジロワシ
キジバト、オシドリ、カワアイサ、マガモ、ノビタキ、タンチョウ 21種+小型タカ?
私は、カワガラスの親子が最高でした。いつも会える鳥ですが、子育てぶりには感激しました。
旧網走山道には、エゾノウワミズザクラが満開。少し甘い香りと共に、しばらく楽しめそうです。本当に、春満開でした。
社印というものをはじめて作った
湿原に先人達の暮らしの痕跡を訪ねる
釧路湿原の周りには約5百におよぶ遺跡がある。縄文からアイヌ文化まで、年代の幅もひろく、人の住みやすい環境があったということか。
キラコタン岬の遺跡探訪勉強会に参加した。ちょっとした窪みが竪穴住居跡といわれても、なかなかピンとこないところが苦しいが、あらためて、人の住む環境というものを考えさせられた。水、食料確保、安全、交通アクセスなど、キラコタン岬には全てがそろっていたのであろう。この蛇行する川の風景も、秋には鮭がのぼり、丸木舟をつかった移動も容易、そして湧き水がある。アイヌ語に詳しい方の話では「キラ・コタン」は「逃げる・集落」という意味で、白糠にも同様な地名があるとのこと。何から逃げたのか、疫病か、津波か、和人の迫害からか…。風景の印象が、少し違って見えた。