「自然と人の共生」カテゴリーアーカイブ

「もりのほうせき ねんきん」はネンキン生活の必読書

阿寒在住中のネンキン作家新井文彦さんの新著『もりのほうせき ねんきん』(ポプラ社)を本人よりサイン入りでゲット! 児童図書のようだけど、さにあらずネンキン生活者にぴったりの内容とブックデザイン。ハズキルーペがなくてもじっくりネンキンの世界に浸れる。写真の素晴らしさは言うまでもなく、新井さんのネンキン愛がひしひしと伝わる名書。特に「あとがき」が素晴らしい。私はネンキン生活に行き詰った時は、この「あとがき」をたよりにすることでしょう。ネンキン生活にあこがれる方は是非どうぞ。星★★★★★!

いよいよ湿原の花本番の6月です

6月は次から次と湿原の草花たちが咲き誇ります。遅い到着の夏鳥たちも揃い、賑やかなさえずりが湿原に流れます。

北海道・釧路命名150年記念イベント続々in釧路

幕末の蝦夷地探検家・松浦武四郎スピリットを未来につなぐ行事をネットワークし、北海道・釧路命名150年の2018年を盛り上げていきましょう!絵本展は開催中。釧路市立博物館に是非ご来館ください。阿寒クラシックトレイルにも東京から2名参加の申し込み。

今年(2018)のチラシ完成!

ヒグマの痕跡

トドマツにしっかり残る立派な爪あと

北海道の自然ガイドにとって、常に念頭にあるのはヒグマの存在。厳冬期の冬眠時を除き、いつでもどこでも遭う可能性はゼロではない。特に世界最高密度を誇る知床や原生の森を持つ阿寒、そして釧路湿原の周辺部も生息域である。私は、直接お眼にかかったのは過去3度ほどだが痕跡は結構な頻度であう。ヒグマとの時差遭遇、痕跡をご紹介。
一般の方がヒグマと遭遇するのは春の山菜、秋のキノコの季節だが、自然散策をしていると春先の積雪期が明確な痕跡を確認しやすい。つまり冬眠明けの時期である。
この時期はスノーシューで普段歩かないところを散策するとそこかしこに足跡があって、その大きさにちょっとだじろぐ。

 

 

①は阿寒川流域4月上旬、スノーシューよりデカイのではと驚いた。地元の人の推測では最大クラス(4百キロ)のオスでは…!
②3月下旬に阿寒湖北側の森で出会ったこれもオスか?
③スノーシューとクマの平行歩行。残念ながらご一緒できませんでした。
④サイズを測ると…。
④雪原ではいろいろな動物の足跡が残っているが、クマは抜群の存在感。
⑤秋の阿寒川流域で泥水のなかにくっきり残った足跡。
⑥近くにあった糞。木の実を沢山食べたのが良くわかる。春先はフキだらけのもあって一点集中的な食生活。
⑦トドマツに残った爪あと、たいてい横にコクアか、山ブドウのツルがあってよじ登った跡。
⑧残念ながら処理された若いヒグマ。親離れしたばかりか、小さくて可哀想
実際に出会うのは若い独り立ちしたてのクマが多い。世間知らずで好奇心旺盛の性質とテリトリーを捜して右往左往だから人と出会う機会が多くなる。阿寒湖温泉周辺でも毎年、姿を確認されるのはだいたい同じで、ルートも推定されている。皆さんも気をつけて山歩きを楽しんでください。どうしても不安な方は、是非、ガイドをご用命ください。宣伝でした?!

③一緒に歩いています(Photo by Kato)

早春の湿原点描

皆でヤチボウズの水溜りの植物観察

早春の釧路湿原をガイド仲間と散策。巣作りを始めたタンチョウ、咲き始めたフクジュソウ、じっと佇むエゾフクロウ、一冬越してちょっと背伸びのヤチボウズ。そして変わらぬ流れの雪裡川など釧路湿原の魅力を満喫した1日でした。

雄大な釧路川に注ぐツルワチナイ川
春一番はやっぱりフクジュソウですね
タンチョウは湿原で巣作りをはじめたよう
一冬越えてちょっと背の伸びたヤチボウズ君
エゾフクロウがじっと佇んでいました
これは凄い!ヤチボウズ畑!!