トドマツにしっかり残る立派な爪あと

北海道の自然ガイドにとって、常に念頭にあるのはヒグマの存在。厳冬期の冬眠時を除き、いつでもどこでも遭う可能性はゼロではない。特に世界最高密度を誇る知床や原生の森を持つ阿寒、そして釧路湿原の周辺部も生息域である。私は、直接お眼にかかったのは過去3度ほどだが痕跡は結構な頻度であう。ヒグマとの時差遭遇、痕跡をご紹介。
一般の方がヒグマと遭遇するのは春の山菜、秋のキノコの季節だが、自然散策をしていると春先の積雪期が明確な痕跡を確認しやすい。つまり冬眠明けの時期である。
この時期はスノーシューで普段歩かないところを散策するとそこかしこに足跡があって、その大きさにちょっとだじろぐ。

 

 

①は阿寒川流域4月上旬、スノーシューよりデカイのではと驚いた。地元の人の推測では最大クラス(4百キロ)のオスでは…!
②3月下旬に阿寒湖北側の森で出会ったこれもオスか?
③スノーシューとクマの平行歩行。残念ながらご一緒できませんでした。
④サイズを測ると…。
④雪原ではいろいろな動物の足跡が残っているが、クマは抜群の存在感。
⑤秋の阿寒川流域で泥水のなかにくっきり残った足跡。
⑥近くにあった糞。木の実を沢山食べたのが良くわかる。春先はフキだらけのもあって一点集中的な食生活。
⑦トドマツに残った爪あと、たいてい横にコクアか、山ブドウのツルがあってよじ登った跡。
⑧残念ながら処理された若いヒグマ。親離れしたばかりか、小さくて可哀想
実際に出会うのは若い独り立ちしたてのクマが多い。世間知らずで好奇心旺盛の性質とテリトリーを捜して右往左往だから人と出会う機会が多くなる。阿寒湖温泉周辺でも毎年、姿を確認されるのはだいたい同じで、ルートも推定されている。皆さんも気をつけて山歩きを楽しんでください。どうしても不安な方は、是非、ガイドをご用命ください。宣伝でした?!

③一緒に歩いています(Photo by Kato)