dekoboko のすべての投稿

旬のシシャモはどんな味?

IMG_0008
シシャモはアイヌ語でスス・ハム(柳の葉っぱ)が語源

晩秋から初冬にかけての一週間ほど、釧路川にシシャモが帰ってくる。このシシャモを捕獲して、人工孵化させる事業がシシャモの安定した漁獲量を支えている。
三十年ほど前、市役所の魚揚場に勤務していた頃、一度、この仕事を手伝わさせていただいた。謙虚な言い回しには訳がある。深夜に網をかけて遡上するシシャモを一網打尽にするのだが、私の仕事は引き上げた網に引っかかっているシシャモを外す役目で、結局、集めたシシャモはお駄賃替わりにいただいてしまったのだ。その時の一夜干しの美味しさは今も記憶に残っている。
釧路市漁協でこのシシャモ増殖事業を手がけた工藤虎男さんは随筆家としても知られた方だが、水産現場の視点で釧路の魚のお話を執筆いただいた『釧路港味覚の散歩みち』は、今でも釧路新書のロングセラーだ。そのなかで、グルメ番組のレポーターが旬のシシャモの取材で、脂がのっていて旬のシシャモは旨い、といわれ、がっかりしたというくだりがある。工藤氏曰く、旬のシシャモの味わいは、少し脂分がぬけて、独自の風味と淡白さが際立つところであり、どうやら都会のカペリン(カラフトシシャモ)の味になれた、レポーター氏には、旨み=脂がのっている、との数式が美味の表現パターンになっていたのかもしれない。
私の味覚も、はたしてシシャモの風味や味わいを感知する感覚が残っているだろうか。
今年も旬のシシャモを味わえる幸せを噛み締めたい。

IMG_0004
捕獲事業の様子を伝える新聞記事。寒いよ~
book
釧路の魚の味自慢が魚河岸の現場から伝わります

はじめての飯寿司づくり

 

izushiup (1)今週末は、初めての飯寿司づくりに奔走しました。
木曜日に笹をとるために結局、阿寒の山まで行くことになり、クマイザサをいただき。塩紅鮭の塩蔵処理や、野菜を切ったり、麹や柚子を用意したり。はじめてなので、なんといっても樽を用意しなければ、と結局は秋田杉の木樽を購入!これから毎年活躍してもらわねば…。
小さい頃から母が漬けてくれたハタハタの飯寿司を大晦日に食べるのが楽しみでした。
飯寿司の記憶はハタハタ、鮭からカレイやホッケ、はたまたキンキやヤマメの変り種もあったような?
我が家は紅鮭2本でスタートしましたが、紅鮭が出来るのであれば、ヒメマスの飯寿司もあるのかしらん!
ともわれ大晦日が楽しみですが、ここ数日は気温が気になりますね。

izushiup (2)
事前の塩蔵処理が大切なんじゃ
izushiup (5)
こんなに笹を探したのははじめて、大きくて周りが枯れていないやつをゲット
izushiup (3)
ゆずと鷹の爪は良品を
izushiup (4)
飯寿司づくりの師匠宅にて漬け込み開始
izushiup (6)
語りつくせない細かな配慮もレシピにチェック

釧路の民俗芸能で盛り上がったイコロ

IMG_0122

釧路地方の民俗芸能を一堂に介して、第1回阿寒湖アイヌシアターイコロ民俗芸能フェスティバルが開催されました。蝦夷太鼓、駒踊り、鳥取獅子舞そして釧路、白糠のアイヌ民族芸能がそれぞれの歴史と持ち味を代表曲に託したイベントでした。今回は特にイコロという劇場の個性がそれぞれの芸能を際立たせていたと思います。ここのステージは高さ10cmのローステージで、座席と前面フロワーが一体で使用できるため、ステージの臨場感が客席によく伝わります。また、今回特に蝦夷太鼓の演奏で音響がとてもよいとおもいました。太鼓は演奏空間で騒音になったりしますが、ほどよい残響の残しながら次から次へ繰り出される太鼓の響きがとても心地よかったです。蝦夷太鼓の創設者、丹葉節郎は、阿寒湖ではマリモ祭りの創設者の一人であり、阿寒湖ユーカラ座のパリ公演の立役者でも会った人です。私も教えをいただきた方でもあり、ひときわ感慨深い太鼓の響きでした。

IMG_0054
駒踊りは楽しい!
IMG_0070
鳥取獅子舞は伝統の重み
IMG_0094
白糠は浜らしいクジラの踊り
IMG_0106
阿寒湖も酔っぱらいのもて男で
IMG_0152
若手の熱気が伝わる
IMG_0156
蝦夷太鼓は釧路が誇る民俗芸能
IMG_0163
各団体の競演でフィナーレ。会場も盛り上がった!

シンポジウムで阿寒クラシックトレイルの魅力をアピール

 

トレイルシンポ (2)
自らもトレイルランナーで、登山や釣りにも取り組んでいる武田さん

11月1日阿寒湖まりむ館で開催された「トレイルラン&ノルディックウォーク シンポジウム」にパネラーの一人としたご招待され、参加してきました。北海道のトレイルランニングの第一人者武田渉さんをメインに、阿寒湖鶴雅グループでノルディックウォークの普及に尽力されている高田茂さんと、私の3名で阿寒湖の自然の魅力開拓についてお話をしました。旅行が多様化しているのは昨今の現象ではありませんが、ことアウトドアに関して言えば、欧米より導入されたスポーツやエクササイズでバリエーションがさらに増しているところです。3者の共通意見は、阿寒湖温泉が温泉街からダイレクトに自然と隣接しているところが、アクティビティを準備したり楽しんだりする利用者側からは大きな魅力とのことで一致しました。しかしながら、その利活用はまだまだ不足しており、新たなアウトドアスポーツの導入で温泉地の可能性を拓きたいのが主催者であるNPO法人阿寒観光協会まちづくり推進機構の意図です。パネラーからは、地元にそのスポーツが理解されることの重要性やフィールドの可能性などの調査や研究に時間が必要との発言もあり、安全管理上の課題等もそれぞれのアクティビティは違うが、共通で課題整理していけるのでは、との意見もありました。トレイルランの武田さんは、来シーズンでも仲間と調査に来たい、との意向を示され、地元のやる気にも感心していました。私も、今の阿寒クラシックトレイルルートだけではなく、トレイルランと共通で開拓できるロングトレイルルートもあるのではないかと密かに来年の計画におもいをめぐらせました。

トレイルシンポ (6)
私も阿寒クラシックトレイルの主旨、コース、現状や課題を発言
トレイルシンポ (8)
最近の山の本。武四郎が日本の近代登山の先駆者でもあったと…
トレイルシンポ (11)
TVではアドベンチャーレーサーの田中君が百名山一筆書き達成!

 

快晴のなか、「川の道」を歩きました

10/25阿寒クラシックトレイル「川の道」が快晴のなか、開催されました。阿寒川橋から7.6k、阿寒川ぞいに歩きました。さすがに紅葉は終わりをむかえていましたが、まだ、しぶといヤマモミジやミズナラがアクセントのように河畔に残っていました。貝殻化石を拾い、キノコを採り、カツラの落ち葉の香りに浸り、熊の足跡やヤマセミの登場に驚き、ヤマブドウを採るのに童心に還り…。天然キノコ汁や手作りスコーンなど味覚の秋も堪能したトレイルでした。参加者の皆さんにも満足いただけたでしょうか?
私は松浦武四郎の足跡を何点か再確認できたことと、阿寒川の成り立ちを地形や地質で知ることができたのも収穫でした。またひとつ、阿寒の魅力に触れ、満足のひとときでした。
今年最後のトレイル「山湖の道」開催案内はこちらへ→http://dekoboko.biz/?p=941

kawanomiti (4)
これは、これは、ホットな熊さんの足跡!
kawanomiti (5)
林道ののどかな道もあります
kawanomiti (11)
天然エノキの味噌汁がお昼のサプライズ
kawanomiti (10)
阿寒川ののどかな河畔でランチ、ヤマセミ登場。