「フェノロジーカレンダー」カテゴリーアーカイブ

GW中の桜開花は最速かも?

釧路市美原は湿原の際。今朝、お隣の標準木のサクラ開花。釧路は日本列島最後の桜開花の地で、例年は5月中旬以降。でも、最近は徐々に早まり、GW中の当舎開花宣言は最速かも。ソメイヨシノではなく、エゾヤマザクラがメインです。少しピンクがかって、葉も一緒に顔をだします。北国の春は足早に通り過ぎるので時期を逃さず山菜を食べ、野草を愛で、鳥のさえずりに耳を澄ます素敵な日々です。

夏鳥第一陣、湿原に到着

朝散歩していたらオオジシギ(雷シギ)のデスプレイ飛翔。豪州から9千キロの旅、ご苦労様。湿原のシンボルバードともいえるオオジシギは豪州ハンター湿地あたりからやってきます。特徴的な飛翔を繰り返し、羽切り音と鳴き声で湿原の空を飛び回ります。4月に入ると夏鳥第一陣が到着。ヒバリ、ノビタキ、ベニマシコなど南の地から繁殖地の北海道にやってきます。楽しみな鳥見の季節です。

「道東自然ごよみ2023」発売中

当舎初のカレンダー「道東自然ごよみ2023」が完成。〝毎日替わる写真と解説で新鮮な1日〟を謳い、阿寒の仲間の協力も得て、365日計424点の写真を駆使。限定3百部定価千円で、コーチャンフォー各店(市内、根室、北見)、佐藤紙店、湿原展望台で販売中です。
 自分ならこういうカレンダーが使いやすいをめざして作成しました。フィールドに出るきっかけにしてください。貴方も是非どうぞ!

1年365日日替わり写真で自然の変化を2行解説付きで情報提供
解説は自然ガイド風でちょっと怪しいところもあり
最後には年間スケジュールもあって、自分ならこういうカレンダーが使いやすいをめざして作成しました。貴方も是非どうぞ

風の言葉に諭されながら(5月)~凸凹WABISABI自然ごよみ/8

上旬の湿原はヤチボウズの新緑が(達古武遊歩道にて)

「風の言葉に諭されながら別れゆく二人が5月を歩く、木々の若葉は強がりだから風の行く流れに逆らうばかり…」
 井上陽水の『5月の別れ』を聴くたびに古里の斜里の海岸を思い出す。今年も長い冬が終わり春の息吹を感じ始めたらはや5月。コロナや世間の騒ぎに気をとられてたままにアッという間に6月に入ってしまった。
 ということで、5月の振り返り自然ごよみになりました。まずは花の言葉から。

引き続き鳥の言葉も。
風の言葉に諭されながら季節は廻ります。

三寒四温の季節です(4月後半)~凸凹WABISABI自然ごよみ/7

ホロムイツツジが温根内の高層湿原に可憐な花を咲かせる4月下旬の釧路湿原

本来は冬に寒い日が3日続くと次の4日間は暖かくなるのを三寒四温というそうです。しかし、最近は早春の気候がこれにあたるようで道東も4月の中下旬がこれにあたる感じです。1月、2月は絶対的に寒いですが、3月、4月は相対的に寒い。本州が20℃越えの日に5℃以下の最高気温もこの時期ならでは。今年はコロナ禍休業中でいつもならGW明けに替えるタイヤも4月中旬に夏タイヤに衣替え。さっそく、その後に寒い日が続き峠や山間部では雪景色。いつもの散歩道から見る雌阿寒岳もすっかり雪化粧をしなおしました。
1858年に釧路から阿寒湖温泉を経て道東内陸部の探訪をした幕末の探検家、松浦武四郎一行の探訪ルートを仲間と一緒に歩いてきました。武四郎一行が雌阿寒岳に登って阿寒湖温泉に下山したのは旧暦の3月27日で、今の暦では5月10日です。武四郎は山道が途中で雪道で、ハイマツの下に雪が積もって難儀したことを日誌に記しています。ボクもGW中に雌阿寒岳山頂付近で吹雪に巻かれ迷ったことがありました。
冬と春が行きつ戻りつしながら春の使者たちは確実に季節の移ろいを伝えてくれる、そんな北の大地の卯月です。