当舎では2024年9月1日に新刊『渋江長伯一行の蝦夷地植物採集紀行~「東蝦夷物産志」を読む』を刊行します。これは江戸時代の本草学者一行が東蝦夷地(太平洋沿岸地域)を4か月にわたり植物採集調査をした史料を解読し、現在の環境と照らし合わせて図鑑にまとめたものです。釧路地方在住の女性3名の研究者(植物、アイヌ語、古文書)が協同して取り組んだ成果です。アイヌと和人が蝦夷地の植物を調べ、その利活用の在り方をまとめたもので、現在の様子との対比もふくめて環境の変化や人と自然の共生の在り方を植物を通して検証できる貴重な書籍です。とはいえ、決して取り付きにくい本ではありません。手に取ってフォールドで書斎で、身近な植物のアイヌ語名や昔の利活用の在り方を興味深く知る手立てにある本です。是非、書店で手に取ってご覧ください。9月1日以降、コーチャンフォー道内各店及び市内書店等にて随時販売されます。また、当舎でもネット申込いただければ、販売いたします。
「花鳥風水」カテゴリーアーカイブ
新緑真っ盛り!
毎日の散歩道は新緑の若葉で彩られています。ミズナラの若葉の緑色と逆光で葉の形もよくわかるので樹種の特徴がよく分かります。あっという間に緑は色を増して、広葉樹の色合いが均一になってしまいます。つかの間の新緑を楽しみましょう!
北国の春はあっという間に…
我が家は釧路市の郊外、美原という釧路湿原に隣接するエリアにあります。外周4.5kmの散策路があって、たまにはエゾシカも散歩しているような処。自然の植物とともに我が家の小さな庭にも園芸種が春の芽吹き。ルバーブの芽が出たと思いきや、あっというまに成長、ツレがさっそくジャムを作りました。遊歩道の早春の花たちも次のグループにとって代わり、今年はエゾエンゴサクやキバナノアマナを見逃したとおもいました。あっというまに春は駆け抜けます。(2024.5.15)
GW中の桜開花は最速かも?
大雪山は世界有数の高山植物の宝庫です
釧路市内から約3時間半で大雪山国立公園。7月15日から18日まで3泊4日の山旅はテントと食糧をもって自給自足の北海道仕様の縦走でした。北海道の山には食事提供の山小屋がありません。さらにコロナ禍で避難小屋も出来るだけ使用しないのが基本。
コースは沼の原という湿原帯から入山し、五色が原、化雲岳、ヒサゴ沼、トムラウシ山、忠別岳、高根が原、緑岳、高原温泉とまさにカムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)を縦走し、様々なエリアで沢山の高山植物を見ることができました。その一部をご紹介します。