「花鳥風水」カテゴリーアーカイブ

知床・根室でバードウォッチングツアー

野付半島の先端部から知床半島を一望する。野鳥のパラダイス!

英国ソールズベリー近郊の街から来た、男性を案内して釧路・羅臼・野付・根室を2泊3日のバードウォッチングツアーをして来ました。彼は野鳥に関して非常に詳しくほとんどの鳥を詳細に認識できるバードウォッチャーです。
おもなスケジュールは…、
1日目、釧路を発って、鶴居音羽橋、サンクチュアリ、鶴居村周辺。その後屈斜路湖に向かいハクチョウ観察。中標津を経由して羅臼町「鷲の宿」に宿泊。シマフクロウを観察。
2日目、羅臼周辺を観察の後、野付半島で 観察。風蓮湖の湖岸にある民宿風蓮に宿泊。
3日目、予定していた落石クルーズが悪天のために欠航。明治公園で観察、温根元ハイドで観察後、納沙布岬に移動。納沙布岬から鶴居村まで移動し観察後、釧路空港にて終了しました。

天候は全行程ほぼ好天でした。特に2日目は快晴、道東の山並みを一望できる景観は私もそう経験できるものではありません。しかし、最終日は前夜の降雨、降雪により路上がアイスバーンとなりかなり厳しい路面状態でしたがなんとか無事終了しました。
彼のお目当ての鳥は一番にエゾフクロウ。それにシマフクロウ他初見の鳥を見ることが最優先。結果として総数71種類。内、初めての鳥は約10種類でした。
特にシマフクロウは「鷲の宿」での夜間観察ではなかなか現れず、午後4時から待って11時30分にやっと登場してホッとしました。
また野付半島は先端部から歩いてさらに30分進むと開口部分の水面に水鳥が集結し、コクガン、ホオジロガモ、ハクチョウ、ウミアイサなどが集結し、さらに陸上部ではユキホオジロを観察することができました。
根室の明治公園では記録の少ないナキイスカとギンザンマシコのメスをゲット。

エゾフクロウは初日見ることができず、道中4箇所の観察ポイントも全て駄目で「何とか見たい!」との彼からのリクエストは日に日にプレッシャーとなり、最後にまた、釧路でトライすることにしました。
結果は、バッチリ!!! 最後の最後にお目当ての鳥に出会えて、最高でした。
英国のバードウォッチャーはこういう最大の喜びの時は、「Bonanza!」(ボナンザ!)といいます。
ツアー後、彼からのメールには最大の賛辞と、「北海道に恋におちた。既に再訪の用意をしている」と書かれていました。
私はガイドの身でありながら、彼から実に多くの野鳥の識別を教えてもらい、大変充実し学びの多い三日間のガイドでありました。
授業料を払ってもいいくらい(笑)

ガンの渡りの季節です

数種のガンが一斉に飛ぶ姿は壮観

十勝の浦幌町の南側に位置する三日月沼周辺は、ガンの渡りで賑わっています。先日(11月6日)に秋の渡りで集うガンたちを見てきました。春は3月22日に見ています。一時、絶滅の危機に瀕していたハクガンやシジュウカラガンも関係者の努力で数を増しているようです。特にハクガンは主要繁殖地の北極海ウランゲリ島での保護活動がうまくいっているようで、今回も沢山の若鳥たちを確認することができました。
個体数では、シジュウカラガン>ハクガン>マガン>ヒシクイという感じで、ハクチョウもいました。釧路周辺(シラルトロ湖、鶴居村など)で見かけるヒシクイは亜種オオヒシクイなのですが、十勝のそれはヒシクイなのか、オオヒシクイなのか、ちょっと見た目では確認できませんでした。

手前からシジュウカラガン、マガン、ヒシクイ、ハクガン、空を飛ぶ2羽のハクチョウとハクガン

大きな群れが少なくとも2~3箇所確認できたので全体数は把握し切れません。
長い時間、飛翔の姿、採餌の様子、色合いや姿を見ても飽きない晩秋のひと時でした。

ハクガンの家族、白い成鳥(2羽)と若鳥(今年生まれ)たち
ハクガンの主要な繁殖地はウランゲリ島です
グレーっぽい若鳥と白の成鳥のハクガン
シジュウカラガンと奥にマガン
ヒシクイは足と嘴がオレンジ色です
十勝の空にガンが舞います

バードウォッチングの聖地巡りバスツアー

根室バードウォッチング日帰りバスツアー
オオワシ↑オジロワシ
早朝の音羽橋

今冬(来年)は釧路観光コンベンション協会と根室観光協会が連携して、こんな素敵な日帰りバスツアーが行われます。「釧路・根室バードウォッチングの聖地を巡るバスツアー」の紹介情報です。
鳥のメインは冬鳥といわれるシベリアからやってくる北の旅人(旅鳥か?)たちです。オオワシ、オジロワシ、オオハクチョウはじめ、シロカモメ、ワシカモメ、コオリガモ、クロガモ、シノリガモなどの海鳥たち。そしてシマエナガ、ハシブトガラ、カケス、アカゲラなどの常連さんも楽しめます。もちろんタンチョウも翌日の釧路では、音羽橋での川に約3百羽ほどのタンチョウが羽を休ませている絶景や阿寒国際ツルセンターで給餌時間に飛翔してやってくる優雅な姿を堪能できます。
根室では何箇所かハイド(Hide :観察小屋)に行きます。納沙布岬のそれは我が国の最東端の工作物です。鳥だけでなくアザラシなんかも登場。温根元のそれは、日本百名城になっている「オンネモトチャシ」の隣です。ここからは鳥だけでなく国後島のロシア正教会なんかも見えます。何んともいえない風景です。


通常、釧路からの汽車往復+納沙布までのバス往復に昼食1500円を加えると9400円かかります。これがガイド付きで参加料が12000円!何故安いか、モニターツアーだからです。ちょっとアンケートを求められますが、1日で根室まで行って、野鳥観察のみならず日本百名城や納沙布岬なども回れるなんて…。
さらに、翌日の釧路タンチョウ編もあわせると通常12000円+5000円が14000円になる。計算ミスではありません。3000円デスカウントです。私もガイドでお手伝いします。皆で行きましょう!根室へ!!よかったら翌日の釧路も!!!

【主催】釧路観光コンベンション協会 【協力】根室観光協会
【開催日時】2020年 2月8日(土)根室編:1日バスツアー
2月9日(日)釧路編:午前中バスツアー
2月15日(土)根室編:1日バスツアー
2月16日(日)釧路編:午前中バスツアー
2月22日(土)根室編:1日バスツアー
2月23日(日)釧路編:午前中バスツアー
【詳細情報/参加申し込み】はこちら

コクガンとアッケシソウに会えた秋の野付半島

かつてのトドワラの風景はありませんが、やはり不思議な魅力の景観です

野付半島は東北海道に位置し、根室海峡に突き出た釣り針のような形をした砂嘴です。野鳥や野草の楽園とも言える処で、最近は冬場の水平線で写真を撮るイベントがヒットしているようで、新たな観光の魅力も発掘されています。
10月27日に「オンネニクルの森を歩こう」というイベント(主催 別海町郷土資料館)に友人からお声かけをいただき、普段歩けない処に入れるとのことで参加してきました。
イベントはアイヌや擦文期などの先人たちの遺跡を見たり、海岸線や森のなかを歩きながら野鳥や景観を楽しむものでしたが、あらためて野付の魅力にふれる1日でした。ガイドを辞めたら1シーズンくらい、空き家を借りて野付に住みたいとおもいました。

オジロワシがお出迎え
足元にはアマモとミズナラの落ち葉


野鳥はガンカモの渡りの時期で、お目当てのコクガン達にも出会えました。カムチャッカ半島を経由してやってくるのですが繁殖地は北極海沿岸なので相当な長旅です。渡りの道程はGPSによる調査がおこなわれているようで、いずれはっきりする時がくるのかもしれませんが、まだ謎の多い鳥です。英名のBrent Gooseのブレンドはネスカフェ・マイルドブレンドのブレンドなので何かと混じっているんでしょうか? 首筋のレース模様がなんともいえなえず、この鳥のエレガントさを表しています。今回、海岸線を散策しているとアマモ(ほとんどの淡水系の水鳥にとっての食糧)がわんさか打ち上げられていました。ガンカモを見ると海岸線から近い順に、コガモ、ヒドリガモ、ハシビロガモ、コクガン、オオハクチョウと沖に向かって配置されています。つまり、首の短い順ですね。砂地に根を張り、光合成して生長するアマモの生育にとって野付の内海は最適の環境なのでしょう。
半島の基部から先端に向かって車を走らせていくと、右手(湾内側)に淡水のガンカモたち、左手(海側)に海鳥やカモメたちが飛び交い、前を見るのを忘れます。ガン・カモより早い時期に渡るシギ・チドリたちは春はGW、秋は8月中旬頃がベストシーズンだそうです。

首筋の白いレース模様がコクガンのチャームポイント
手前岸側から順に首の短い鳥が配置されてます


この時期、野草はまったく期待していなかったのですが、なんと!アッケシソウが迎えてくれました。その名のとおり厚岸のカキ島で発見命名されたのですが、現在は能取湖の群生が有名になりました。これは増殖事業をしているためで、自然環境の状態で見れるのは野付半島です、とガイドさんが言ってました。紅色に紅葉する部位が何なのか、知らないもの同士で、やれ花、いや茎、葉っぱじゃないのと盛り上がっていましたが、正解は茎及び枝の部分だそうです。標高0m前後(つまり海岸ぎりぎり)の塩湿地に繁茂する1年草とのこと。何かしら親近感のわくアッケシソウでした。

これがアッケシソウ!食べることも出来るんだそうです
手前はアマモ。甘い藻が由来のようで茎が甘いとのこと。食べてみましたが微妙。


野鳥野草ファンの方は先刻ご承知かもしれませんが、駆け出しファンの方やバードウォッチングやってみようかなぁ、と思っている方は是非、野付半島をお忘れなく。

ここはまさしくラムサールサイトの代表選手

グリーンシーズンのタンチョウ

お客さんから「夏にタンチョウが見れると思わなかった」との声をよく聞くので、グリーンシーズンのタンチョウをご紹介します。北海道は通常、11月から4月までの6ケ月はいつ雪が降ってもおかしくないので、冬が半年あることになります。
残りの半年がグリーンシーズンで春(5,6月)夏(7,8月)秋(9、10月)という感じでしょうか。
タンチョウは人工給餌の期間(12月から3月位)は給餌場に百羽以上集まりますし、川をねぐらにし、集団生活を営みます。グリーンシーズンは番(つがい)を核にテリトリーを湿原に形成し、子育てに励みますが、まだペアをつくらない若鳥たちは数羽のグループで生活することになります。
確かに冬よりグリーンシーズンの方がタンチョウを見る確率は下がりますが、そこはガイドの腕の見せ所で、それになりの場所にご案内することになります。夏は道路際の牧草地でもタンチョウがいることがあります。車の運転に気をつけて、是非、グリーンシーズンのタンチョウをあなたもお探しください。

4月中旬、湿原で抱卵中のタンチョウには細心の注意が必要です
タンチョウ再発見の地、キラコタン岬のつがい。今年は幼鳥が見えません
若鳥たちはグループで生活します。まだ鶏冠の赤色が目立ちません
8月をむかえると若鳥に飛び方を教える親子の姿をみることがあります

湿原の小さな仲間たち

世界最小クラスの樹木ツルコケモモ

「見つけた!」とおもったら、あっという間になくなってしまう。そんな湿原を代表する花、3つ。ツルコケモモ(ピンク、世界最小クラスの樹木)、タヌキモ(黄色、食虫植物で袋にプランクトン)、トキソウ(鴇色、ちょっと大振りな花)。 短い夏を精一杯生きる、タヌキモ以外は高層湿原(ミズゴケ)に生息します。じっくり目を凝らして小さな命を見つけてください。

ユーラシアに広く分布し実はジャムに英名はグランベリー
トキソウ。野鳥の鴇(トキ)の色がイメージなんでしょうか
水生植物のタヌキモもネットのような葉からすっと伸びた茎に可憐な花
タヌキモは食虫植物で補虫袋にプランクトンを取り込み栄養にします
こちらは同じく食虫植物のモウセンゴケ

極上の別寒辺牛川カヌーを堪能

静かな川面を約2時間のリバーツアー

静謐な川面に響き渡る野鳥のさえずり。珍客に驚き慌てる水鳥たちの振る舞い。熱いコーヒーと地元スイーツ、そしてガイドの奏でるギターの調べ。花咲線の橋脚ではアカハラの産卵という野生のドラマ。極上の別寒辺牛カヌーを堪能。

春の訪れ

斜面を飾るエゾエンゴサクとバイケイソウ

春採湖湖畔を散歩。エゾエンゴサク、キバナノアマナなど春の草花が咲き始めて、夏鳥第一便のノビタキ、オオジュリン、カワラヒワたちがさえずっていました。 湖水には渡るのをやめたのか、カワアイサが寂しげに数羽。散歩道にそった臨港鉄道の鉄路も寂しげでした。

渡りの季節

川辺で何やら獲物を狙っているのか、オジロワシ

渡りの季節を向かえ、釧路川にも水鳥たちが集まってきました。3月下旬から4月にかけて次々と繁殖地の北の故郷に向かいます。ひと時の休息をする水鳥たち。スズガモ、キンクロハジロ、ウミウ、マガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、コガモ、そして常連のカモメたちも賑やかに川辺を行き交います。

十勝でスペシャルなバードウォッチング

浦幌町三日月沼周辺の道路からハクチョウやガンの仲間が観察できます。

3月22日に十勝の豊頃町育素多沼から浦幌町三日月沼周辺でガン類メインにバードウォッチングをしてきました。冬と春が重なるこの時節は冬鳥たちの渡りの季節でもあります。おもにシベリア方面の故郷に帰る野鳥たちは、オオワシ、オジロワシなどの猛禽類、ハクチョウやガンカモ類など冬の間、我々バードウォッチャーを楽しませてくれた大型の冬鳥たちです。このうち十勝地方は、おもにガン類の渡りの経由地になっているようで3月中旬から4月にかけて多くのガンの仲間である、マガン、ヒシクイ、オオヒシクイ、ハクガン、シジュウカラガンなどが十勝の空を群舞します。なかでもハクガンは、私にとっても初めての鳥で、一時は日本への渡りは極僅かだったのが関係者の保護活動が実ってここ数年、増えてきているそうです。繁殖地は極北のウランゲリ島周辺で、ここでの保護活動も功を奏して繁殖数も回復してきたそうです。十勝川左岸の酪農畑作地帯である豊頃から浦幌一体の農耕地に仲良く(?)ガンの仲間たちが群れて採餌していますがちょっとした気配ですぐ飛び立ちます。これがまた大迫力でおそらく数千から数万単位の群れが渡りの途中、ひとときの憩いの時かもしれません。旅立ちはいつごろでしょうか?4月のはじめでしょうか? 長旅の無事を祈るばかりです。

日高山脈を背にガンたちが舞います