「旅のレシピ」カテゴリーアーカイブ

「里の道」スペシャルイベントは生涯の記憶に残る2日間であった

焚き火を囲んでアイヌ音楽と語りのステージ
焚き火を囲んでアイヌ音楽と語りのステージ

阿寒クラシックトレイル「里の道」1泊2日のスペシャルイベントは我が生涯の記憶に残る2日間でした。快晴のトレッキング、旧上徹別小学校の佇まい、ユックオハウとイナキビごはんのアイヌ料理、古老エカシの昔話、カピウ&アパッポのアイヌ音楽ライブ、阿寒の森のマツタケのお吸い物とお粥の朝食等々、どれも極上。特に焚き火を囲んで満天の星の下での語りと音楽では、まさにこの場が昔の飽別コタンであったことを体感。鹿笛を吹いたら闇のなかから応える鹿の鳴き声!焚き火がはねた時、古のコタンの人々が我々の周りを囲んでいたのではとおもった。まさに今昔のライブステージ。

「里の道」25kを完走
「里の道」25kを完走
旧上徹別小学校で1泊
旧上徹別小学校で1泊
夕飯はユックオハウ(鹿肉の汁物)とイナキビご飯のアイヌ料理
夕飯はユックオハウ(鹿肉の汁物)とイナキビご飯
アイヌの古老山本さんのお話はこのコタンでの実体験
アイヌの古老山本さんのお話はこのコタンでの実体験
カピウ&アパッポのライブは唄と古式音楽
カピウ&アパッポのライブは唄と古式音楽
朝食に阿寒の天然マツタケお吸い物参上!
朝食に阿寒の天然マツタケお吸い物参上!
ムックリが満点の星空に響き渡る
ムックリが満点の星空に響き渡る

旅の予習、旅の復習。

 

図書館の蔵書は少し古過ぎて…
図書館の蔵書は少し古過ぎて…

今年のわが舎の研修旅行は黒部峡谷の水平歩道トレッキング。戦後、日本の電力開発を切り開いた人々の自然との壮絶な格闘の現場である。吉村昭著『高熱隧道』には、その修羅場が見事に活写されている。旅の予習である。
図書館で再読のため『高熱隧道』をさがしていたら、同著者の『ふぉん・しいぽるとの娘』を見つけた。シーボルトは江戸時代、日本の動植物や民俗性を欧州に伝えたドイツ人。今年、没後150年を記念して、ミュンヘンのシーボルトのコレクションが採集元の日本に里帰りする展覧会が東京でおこなわれている。研修旅行に展覧会鑑賞も追加した。シーボルトが紹介した日本の動植物の学名にはシーボルトの名前が付けられているものが多い。先日、バードウォッチャーのお客様を白糠刺牛の海岸にご案内した。ここはアオバトの繁殖地で多くのアオバトが岩礁に海水を飲みにやってくる。この珍しい習性をもつ日本周辺にしか生息しない野鳥の学名Treron sieboldiiにも同氏の名前が記されている。ひょんな巡り会わせから、旅の予習と復習の楽しみがうまれる。

全国各地で来年まで巡回展が予定されています
全国各地で来年まで巡回展が予定されています
白糠には5月に来て、10月には去っていくとのこと
白糠には5月に来て、10月には去っていくとのこと

「月刊 旅行読売」のエコツーリズム特集に釧路湿原散策紹介

IMG_0002旅行雑誌の老舗『月刊 旅行読売9月号』の取材を受け、釧路湿原展望台から温根内ビジターセンターまでの6.5kmをご案内し、取材を受けました。エコツーリズム特集で全国24箇所のガイド付きツアーが紹介されています。“オトナの旅の道しるべ”がコンセプトのこの雑誌、昭和34年発刊ということなので、戦後の日本人の旅文化をつくってきたジャーナリズムなんですね。こんな雑誌にとりあげられるのも光栄です。皆さんも書店で目を通してみてください。私たちもかわいらしく写っていますよ。

湿原散策の一番長いコースを歩きました。あの時期は天気よかった
湿原散策の一番長いコースを歩きました。あの時期は天気よかった

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世界最高の高山植物群!大雪山凸凹花紀行

いきなりですが、「花よりダンゴ」もあり~!
いきなりですが、「花よりダンゴ」もあり~!

大雪山に高山植物を愛でに行ってきました。この時期、例年、体力トレーニングと高山植物に会いに赤岳から黒岳までの日帰り縦走をします。釧路市街からも高速道路が延伸され、大雪層雲峡まで約3時間で行くことができるようになり、早朝(といっても深夜ですが)に出発、夕方に帰ります。自分の体力と高山植物をほぼ定時観測していますが、体力は大目に見て、ほぼ横ばい、まだまだ大丈夫を確認。今年の高山植物は、とても残雪が多くて、大群落をつくるエゾノツガザクラ、チングルマ、エゾノコザクラが少々遅れ気味で少しさびしい印象でしたが、大雪固有種のホソバウルップソウの開花期にドンピシャで、久しぶりに砂礫地の植物群が満開の花園を堪能しました。いつもトップシーズンで賑わう時期ですが、今年は特に外国人、それも欧州からの方々が目立ちました。いずれもきとっとした装備だったので登山目的なのでしょうが、話をした方々は、皆、大雪の素晴らしさを絶賛していました。そりゃそうですよ、世界最高の高山植物群の「神々の遊ぶ庭(カムイ・ミンタラ)」なんですからね。

2016daisetsu (1)
山麓の草地から高山の砂礫地までさまざなな環境に咲く花を一度に見れる幸せをエゾイチゲで確認
快晴の空にウラジロナナカマドの新緑と白花、遠方に雌阿寒岳の頂
快晴の空にウラジロナナカマドの新緑と白花、遠方に雌阿寒岳の頂
雪がとけて、ショウジョウバカマが花開く春の装い
雪がとけて、ショウジョウバカマが花開く春の装い
私の進化?こんなものにも目が行くようになった。
私の進化?こんなものにも目が行くようになった。
岩場を染めるコマクサの背後には名峰ニペソツが。
岩場を染めるコマクサの背後には名峰ニペソツが。
これが大雪固有種、ホソバウルップソウ。どこまでも続くのやら…
これが大雪固有種、ホソバウルップソウ。どこまでも続くのやら…
残雪豊かな雪原をトラバースしているのはドイツと英国から来た若い女性ハイカーでした
残雪豊かな雪原をトラバースしているのはドイツと英国から来た若い女性ハイカーでした
ヒバリのように岩場でさえずるはビンズイ
ヒバリのように岩場でさえずるはビンズイ
紫色にグランドを染めるはダイセツオヤマノエンドウ、白の彩りはイワウメ。残雪をたたえる北海道最高峰、旭岳。
紫色にグランドを染めるはダイセツオヤマノエンドウ、白の彩りはイワウメ。残雪をたたえる北海道最高峰、旭岳。
手前は中央にイワブクロ、左手にメアカンキンバイ。後に控えますのは北鎮岳。
手前は中央にイワブクロ、左手にメアカンキンバイ。後に控えますのは北鎮岳。

阿寒国際ツルセンターの夏はビオトープで野鳥三昧

タンチョウの迫力はお手の物です
タンチョウの迫力はお手の物です

阿寒国際ツルセンターの館長、河瀬幸さんの写真展『小さな湿原ビオトープ』を阿寒湖畔の奏の森ギャラリーで見てきました。普段は冬のタンチョウの給餌場として有名なツルセンターですが、近年、このビオトープが夏鳥や留鳥の楽園として脚光を浴びています。河瀬さんの写真はいずれも野鳥へのあたたかい眼差しが感じられるものです。キャプションにも文筆家でもある彼女の素敵な一文が添えられ、英訳もついています。私はここでヤマセミとカワセミを同時に見る幸運に恵まれました。ちょうど阿寒川の中流域と下流域の結節点なんですね。写真にもあるキセキレイとセグロセキレイも同時に見れます。また、お邪魔します! 写真展は6月29日まで、皆さんもビオトープによってから湖畔に行くと一層ライブ感が増しますよ。

観光地なので日本人だけでなく海外のお客様も感想カードに
観光地なので日本人だけでなく海外のお客様も感想カードに
これはどんな英訳かとおもいきや…
これはどんな英訳かとおもいきや…
ドーナッツショップの2階がギャラリー
ドーナッツショップの2階がギャラリー