「凸凹日誌」カテゴリーアーカイブ

英国トレッキングツアー③~ポターが愛した景観美

ポターが暮らしたニア・ソーリー村、数件の集落に周りは羊の牧草地

ピーターラビットの生みの親ビアトリクス・ポターがトラストで保存した湖水地方の景観美を堪能する1日。快晴のウインダミア湖を東岸の町から10分ほどで西岸の保存地区に渡る。広がる牧草地に羊の群れが新緑の芝生に映える。ポターの暮らしたヒルトップ農場のあるニア・ソーリー村は絵に描いたような白壁の集落で、桜やモクレン(マグノリア)が満開で、この土地を愛し、保存に尽力した気持ちが伝わる美しさだ。ウインダミア湖は湖水地方の中心的な湖だが東部や北部は観光開発が進み、西部は牧歌的な景観とコントラストをなす。午後は、北部のグラスミアの町に公共バスで移動し、湖水地方でも人気のグラスミア湖とライダル湖の周辺を巡るフットパス散策である。湖岸を歩くルートや少し丘ぞいの丘陵地を巡るルートなどがあり、老若男女、子連れ、犬連れ様々な人々が散策する。湖岸沿いは春採湖の散策路のようで丁度週末であったので国内の自家用車で旅行を楽しんでいる層が一番多いように感じた。約5kmのコースだが最初にルートを間違ってしまい7kmくらいは歩いたようだ。フットパスの入口さえ見つければ道を迷うことはない。夕暮れに隣町のアンブルサイドに着く。この街はスレート石で建物が出来ているので雰囲気がシックなのだが、トレッキングの起点になっているのでアウトドアメーカー(有名な店の専門店)ショップが数店あって、ビックリ。早めの夕食で英国を代表するグルメ、フィッシュアンドチップを賞味。その量に圧倒される。宿泊地のウインダミア湖畔へのバスは2階建て。ロンドンだけではなく、観光地には2階建てバスが普通に走っている。当然、2階に乗車するのだが、これが怖い。道路幅が狭く、街路樹が迫っているとともにバスの形に合わせて刈り込みがされている。このため、立ち上がったり横に手を出したりすると本当の危険なのだ。また、車両速度が日本より全体に20kくらいは速いとおもう。湖水地方を堪能した1日だったが、気を抜くとキケン。

木製キャビンボートで対岸に向かう
ヒルトップ農場にはわが家の庭にもあるルバーブが相当伸びていた
村の周りはこんな景観が続く
湖岸ルートと丘陵ルートがダブルである
犬は放し放題、とにかく犬が幸せそうです
あるだけの道や自転車、乗馬も可能な道など様々なパターンに合わせてサインがある
フットパスの途中にあった大きな洞窟。変化に富んだ自然を楽しむ
ぼっとしているとキケン。走行中ははしゃいではいけない
2人で1人前を食べるタラのフライは下味を付けないでソースや酢をお好みで。

 

英国トレッキングツアー②~なるほどこれが湖水地方

氷河期の後退で削られた渓谷に羊の放牧地がひろがる

いよいよ湖水地方へ。乗り継ぎ駅でローカル線で湖岸の起点駅ウインダミアに到着。午後から地元ガイドの自然ツアーに参加するがその前に腹ごしらえ。衝撃の量に今後の食生活に不安が過ぎる。ミニバスによるツアーは盛んで、日本語の音声ガイドを流しながらガイドさんはゆっくり英語で説明してくれる。お客は私たち2名のみ。阿寒の林道や枝道を走っている感じで氷河期に削りとられた渓谷に牧草地ができ、酪農業が生まれ、その景観をトラストで守ってきた人々がいる。そんな背景を一気に納得させる絶景の連続。途中、30分ほど小さな湖沼際を歩く時間があり、湖水地方のトレッキングを堪能する。羊は出産真っ盛りで生まれたての羊に出会い、僕らよりガイドさんが興奮していた。桜やスモモの花や野草も満開で、野鳥も子育てに活発。ワーズワースが生まれ、育ち、そして愛し暮らした小さな町グラスミアに寄る。昔ながらのレシピを守るジンジャー・ブレッドを買い、アイスも頂く。好天に恵まれ、湖水地方の全体像を把握できた1日だった。

乗換え駅で汽車マチ。駅舎が美しく、野鳥や野うさぎも登場し気分が盛り上がる
このスープのボリューム!二人分を注文したが一人分が残り、ドギーバック(犬用の容器)をもらいこの日の夕食に変身
自然ツアーのワゴン車。ガイドの女性が運転しながら解説。なかなかの難路も。
小さな湖沼周りを散策する
英国の風景画はこんな風景を描くことからはじまった
ここは車も人も歩く道。老若男女が行き交う。
生まれたての羊。へその緒がついてます
ジンジャーブレッドのお店。お客3人ほどで満室の狭さ。ここでしか買えない。
これがジンジャー・ブレッド。日持ちが1週間ほどなので旅行中のおやつ。誠に美味で飽きない美味しさ。
ワーズ・ワースの生家ダウ・コテージ

英国トレッキングツアー①~出発は新千歳空港から

湖水地方は英国の歩く文化とナショナルトラスト発祥の地です

■英国トレッキングツアー①~出発は新千歳空港から
4月6日から11日間、英国にトレッキング視察ツアーに行ってきました。トレッキングやウォーキング、自然が好きなで個人旅行を楽しもうという方には少し参考になるかもしれません。1日一編で全17回連載します。
今回の出発は、釧路から自家用車で新千歳空港、そして大韓航空を仁川空港で乗り継いで英国ヒースロー空港へ、国内線に乗り継いでその日の内、とはいえ時差が8時間なので、全行程移動時間は26時間30分でマンチェスターに到着しました。マンチェスターは湖水地方へ2時間ほどの列車でアクセスできる立地とともに、英国の歩く権利がここの労働者が起こした裁判を起点に成立している歩く文化発祥の地です。とりあえず安着にホッ。

3月末の阿寒湖の寸景

3月末の阿寒湖の寸景。湖はまだ氷結しワカサギ釣りのテントが早朝の靄のなかで佇んでいます。とわいえ、温泉街を流れるチップ川河口では越冬したカワアイサ一家が水温む湖岸で漂っています。スキー場ではまだ大会が行われていますが、コース脇のイタヤカエデには新芽が膨らみはじめています。きっとフキノトウもどこかで顔を覗かせているに違いありません。

仲間と一緒に一泊摩周紀行を堪能

摩周外輪から根釧原野を遠望

中標津の養老牛温泉に旧友たちと1泊。ヌクヌクのロビーからバードテーブルに集まってくる野鳥たちを観察しました。翌日は摩周湖外輪のスノーシューハイク。晴天の中で野生の息吹と雄大な道東の景観を一望できました。

養老牛温泉のスターはシマフクロウ
ヒヨドリとミヤマカケスが餌台で仲良く順番まち
餌台に集まる野鳥たち、これはシメの雌かな
ミヤマカケスの翼羽のライトブルーが鮮やかです
これは珍客エゾクロテン。でも餌台に住み着いているよう
スノーシューが初めての友人も居て緊張の準備
武四郎も通った道をスノーシューで探訪