「フードマイスター食の現場」カテゴリーアーカイブ

暑中お見舞い申し上げます。

暑中お見舞い申し上げます。本州以西では猛暑で大変なことと推察します。ここ北海道、とりわけ道東は冷涼な夏が魅力。なにより7月の最高気温の平均は20℃という釧路ではあります。本日は、阿寒国立公園清里町の「さくらの滝」にサクラマス遡上を見にいってきました。涼風吹き渡る斜里川の上流部。ここは我が父方の故郷でもあり、私の少年期の夏休みと冬休みの思い出がギュッと詰まっている土地であります。
サケ・マスの話をすると長くなりますが、サクラマスはヤマベの降海型。海で生活していたものが母川に帰り産卵するのです。この滝はどのくらいのサクラマスが越えることができるのでしょうか? 滝しぶきのマイナスイオンを浴びながら、サクラマスの熱き躍動をじばし眺め入りました。

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噂のイベント「阿寒ハイキング」はやっぱり凄いイベントだった!

青年会メンバーはもくもくと食材調理、ご苦労さん!!
青年会メンバーはもくもくと食材調理、ご苦労さん!!

 

普段立ち入ることの出来ない前田一歩園の森林を散策し、地元食材のグルメランチを味わえ、その抜群のコストパフォーマンスで話題の「第5回阿寒ハイキング」に参加しました。
樹齢八百年のカツラの巨樹が鎮座する「光の森」をフィトンチッドのシャワーを浴びながら散策すること2時間。スキー場の阿寒湖畔展望台から雄阿寒岳と阿寒湖を拝み、お目当てのグルメランチへ。内容は写真を確認いただき。この日のメニューを以下に。
このイベントは阿寒商工会青年部阿寒湖畔支部の若手メンバーが地元の魅力にこだわって企画したもの。
メンバーは自然ガイド、レストランやお菓子屋さんの本職から地域を支える若手有志がおしみなく阿寒へのおもいをぶつけたイベントとなっています。
私は5回目にして初参加となりましたが、噂に違わぬグルメのオンパレート。さらには、ハイキングで集めたトドマツの若葉からアロマオイルを抽出するコーナーやお土産に阿寒のシナノキで栽培した蜂蜜をつかった特製クッキーや新作マリモ羊羹などが付く、超豪華版でした。
もちろん損得度外視なんでしょうが、参加者に皆さんも何か地元に還元したいとおもった筈なので、そこらへんのスキも見せてくださいね。来年も期待してます。

・ウチダザリガニのミネストローネ・エゾシカのカレー・エゾシカのハンバーク・スジエビとコゴミの天ぷら・ニジマスのちゃんちゃん焼き・ワカサギの天ぷら・ヨモギ入りスコーン・コイのザンギ・ギョウジャニンニク入りパスタ

山菜の王道、フキとコゴミの味覚を愉しむ

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これが噂のフキのアンジェリカだ!

山菜は大好きですが、採って処理して料理して、となるとなかなか口に届くまでは大変です。その点、フキとコゴミは優等生。まず、何処にでも沢山あるので採るのが容易、灰汁抜きなどの手間がいらない、美味しい!と三拍子揃ってます。
北海道のフキは大きい。特に道東は染色体の数が違うので大型化しているとの話もあります。赤フキや青フキとかいって、茎(正確には葉柄といわれる葉の根元部分)の緑色のものが良いので、河岸や水気の多いところにあるものを探します。
コゴミ(正式にはクサソテツ)は気がつくと葉が伸びきったのが、林のなかに溢れていて、「もっと早く採ればよかった」と後悔します。5月の雪解けでエゾエンゴサクなどが咲き始めた頃に芽吹いて茎の短いものがいいようです。
いずれも、煮てよし、炒めてよし、様々な食べ方がありますが、今回はフキを使って洋菓子のアンジェリカを作りました。砂糖で煮込んだ甘いお菓子ですが、今年は行動食で使ってみようと思ってます。どんな反応があるのか、楽しみです。

これでわが家の1年の味噌は安泰。

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わが家の味噌はもう、30年ほど手作りでまかなっています。この時期に道内産の大豆を仕入れ、仕込みの作業を丸1日おこない。1年間寝かせると手作り味噌の出来上がり。一度食べるともうこれが一番。30年続いてきたのがなによりの証です。塩分控えめ生活ではありますが、様々な味噌料理を楽しみたいものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私たちの旅スタイル~東北(飛島・出羽三山・山寺)

飛島は主に東南アジアで越冬した野鳥が繁殖のため北方圏で向かう途中に立ち寄る山形県沖の島です。
飛島は主に東南アジアで越冬した野鳥が繁殖のため北方圏で向かう途中に立ち寄る山形県沖の島です。

あまり特別なことはないのだけれど、私達の旅スタイルを今回の5泊6日東北旅行でご紹介します。
今回の旅の目的は、仕事も兼ねて山形県日本海の飛島(とびしま)という渡り鳥の中継地で根室の仲間と一緒に、バードウォッチャー達に道東を宣伝することです。そして、山好きとして出羽三山(羽黒山、湯殿山、月山)巡りと山寺(立石寺)参詣をあわせた旅です。

飛島へは酒田港からフェリーで1時間15分ほど。けっこう欠航する。
飛島へは酒田港からフェリーで1時間15分ほど。けっこう欠航する。

1)いろいろな乗り物に出会う旅:離島や山などけっしてメジャーではない処を廻るにはおのずと交通手段をどうアレンジするかが課題です。ネットの検索サイトは本当に役に立つ。今回も、自家用車(釧路→新千歳空港)、飛行機(新千歳→秋田空港)、列車(ローカル線、新幹線、夜行急行等)、レンタカー、路線バス、連絡船を取り混ぜての旅。移動する楽しさを満喫しました。

 

※今回の教訓:離島観光を取り入れる場合はスケジュールや予約はあまりかっちりとしないこと。今回も飛島の帰り便が欠航になり、その後の予約変更を余儀なくされるところでした。事前のカード決済も慎重に。

無料循環バス。観光地での現地サービスもチェック。私たちはリュックが基本。
無料循環バス。観光地での現地サービスもチェック。私たちはリュックが基本。
飛島は南北2kmほどの小さな島で無料自転車で移動
飛島は南北2kmほどの小さな島で無料自転車で移動
今回は空路で東北入り、陸路で帰る、久しぶりの急行ハマナス
今回は空路で東北入り、陸路で帰る、久しぶりの急行ハマナス

 

 

 

 

 

 

 

2)どこに泊まる?:宿泊はネット予約が中心ですが、あまりこだわりがないので、易くてコストパフォーマンスのよいビジネスホテルもよく使う。山などは選択肢のない場合がほとんどなので、多種多彩の宿泊環境を楽しむ余裕も必要。まだ宿坊体験がないので是非次回は。

※今回の教訓:安くてよい、という姿勢もほどほどに。古いものが好きだけど、古いと汚いは違いますよね。

青えんどうの色鮮やかな「ずんだ餅」
青えんどうの色鮮やかな「ずんだ餅」

3)何を食べる?:美味しいものは人に聞く。美味しい食事に出会った時は作った人にそれを伝え、あわせたグルメ情報を引き出す。飛島は漁業8割、観光2割で2百人ほどの離島。宿食には島ならではのものもあり女将さんに解説いただく。他の島では食べないが飛島では食べる海草もあり、風土はフードなんだなぁ。

※今回の教訓;シティーホテル利用時は街食なので、山形市では郷土料理屋さんへ。全国チェーンの居酒屋ではなくて、地元ならではのリーズナブルな料理店を探すのはなかなか難しいが、今回は当り。山菜をたっぷりいただき、料理人からは嬉しいサービス品も。「これは何」とか「旨い!」とか、声がけが大事。こういう店では、メニュー品より、予算をしめしてお任せしたほうがいいかも。「どちらから?」「北海道です」「へぇ~!」。
こういうときは北海道に生まれてよかった、とおもう。

山形名物「板そば」これで1人前だが2人分あり。
山形名物「板そば」これで1人前だが2人分あり。
山菜の時期で、タケノコが旬の味わい
山菜の時期で、タケノコが旬の味わい
糖尿病の私には嬉しいおやつ「力こんにゃく」
糖尿病の私には嬉しいおやつ「力こんにゃく」

 

 

 

 

 

 

こちらは蕎麦ではなくて、「麦きり」といううどんに近い名物
こちらは蕎麦ではなくて、「麦きり」といううどんに近い名物
デパ地下の店じまいセールで地元惣菜を半値ゲット。これが夕食の場合も
デパ地下の店じまいセールで地元惣菜を半値ゲット。これが夕食の場合も

 

 

 

 

 

 

飛島ではさっそくバードウォッチング、滞在中30数種類を確認。
飛島ではさっそくバードウォッチング、滞在中30数種類を確認。

4)何を楽しむ:私たちのような自然好きには、何処に行っても、その土地や時季の野鳥、野草、樹木などに会えるので、旅先で珍しい(私たちにとって)ものに出会った時の記憶は、その旅を印象付ける。今回の飛島は残念ながら野鳥はあまり豊作ではなかったのだが、野草や常緑広葉樹林なども会わせて充分魅力を堪能できた。羽黒山参道ではアカショウビンの囀りに聞ほれた。小さな双眼鏡を是非、旅の携帯品に。

※今回の教訓:酒田市のアートは充実。土門拳記念館と酒田市美術館はいずれも市立で10万都市でよくぞここまでという造り。さらに美術館では有元利夫の回顧展開催中で、ラッキー!
旅先でのアートチェックも忘れずに。思わぬ幸運に巡りあることもあるかも。

 

樹を見て文化に浸る、羽黒山参道と五重塔
樹を見て文化に浸る、羽黒山参道と五重塔
湯殿山神社の本宮はこの先。写真撮影禁止であるがゆえに期待ふくらみました。ご神体は酸化鉄で赤褐色の巨岩。
湯殿山神社の本宮はこの先。写真撮影禁止であるがゆえに期待ふくらみました。ご神体は酸化鉄で赤褐色の巨岩。
羽黒山2千、山寺1千、往復6千の石階段を歩く。
羽黒山2千、山寺1千、往復6千の石階段を歩く。

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで、何時もお客様の立場でご案内できるガイドになるために、年に1度は、観光客として各地におもむくのも修業の一つであります。