「花鳥風水」カテゴリーアーカイブ

小学生と一緒にウチダザリガニ、バスターズ

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茹でると赤に変身!
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確かに信号を送っている感じ
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本日のビック1は125g、6年ものとのこと
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塘路湖にはヒシやエゾミズタデ(写真)の花が満開でした

小学生の夏休み自由研究ツアーにガイドとして同行し、ノロッコ号に乗って塘路湖まで行ってきました。メインはウチダザリガニ駆除体験ということで、特定外来生物のウチダザリガニを捕獲して観察することです。参加者に自由研究のテーマを聞いたら、「絶滅危惧種!」という返事があったので、ウチダザリガニに駆逐されているといわれる絶滅危惧種ニホンザリガニも見れたら、と期待しましたが、こちらは湖ではなく上流河川にいるとのこと。ウチダザリガニの英名はSignal crayfishといって、はさみの付け根が白くて、信号を送っている姿を連想させることから命名されたとのこと。なるほど、確かに…。子どもたちは生き物大好きで、ザリガニに釘付け状態でしたが、外来生物が生態系に及ぼしている影響もわかってくれたかなぁ? 

湿原、真夏の風景

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若いタンチョウが合コンしてるって、いった旅人がいました。

7月も中旬を過ぎて、涼しい道東も真夏の季節を迎えました。関西圏からのお客様をキラコタン岬に案内する機会が多いのですが、2,3日、日を空けただけでも夏色が深まっていくのを実感します。オオウバユリが満開になりました。アイヌにとって、鹿、鮭のタンパク源と山菜・キノコ、そしてオオウバユリの根のでんぷん質が主食だったそうです。1家族、年間8千株を採取したとの調査もあります。今でもこの時期は道路縁でも見かけることがありますが、その昔はどれほどあったのでしょうか。おもわず想像してしまいます。
いつもバスを迎える、鶴見台からは、7羽の若いタンチョウが餌を探しておりました。背後のシラカバとカラマツ、そして手前の牧草地が生み出す、緑のコントラストが道東の夏っぽい色あいではないでしょうか。
今日は、トンボや蝶の活動も活発で、ササの葉にとまった、ホンサナエとミドリヒョウモンをゲット。明るい茶色としっくな濃紺の中のコバルト色がいいですね。

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揃って満開!
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それぞれ無関心を装って、2ショット。

 

トンボ目とチョウ目を鍛える日々です。

夏になり湿原に足を運ぶ回数が増えています。この時期は、野草の開花に目を奪われると共に、これまであまり気に留めていなかった、蝶やトンボの活動が気になるようになりました。
特にトンボは釧路湿原を特徴づける生き物の一つで、北方系や南方系(これ自体も新鮮な表現ですが…)のトンボ41種が生息しています。先日、案内した本州の高校生のなかに、トンボ博士がいて、名前の分からない、イトトンボの仲間をすばやく発見し、エゾアオイトトンボと教えてくれました。本当にお客さんから教えられることも多い、新人自然ガイドです。それからというもの、すっかりトンボや蝶に目がいく毎日です。きのこ写真家の新井文彦さんによると、キノコを探す目線、つまり、きのこ目の鍛錬が重要とのこと。トンボ目や蝶目、きのこ目も鍛えねば、とおもう今日この頃です。

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ヨツボシトンボ、どこでも登場。
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尾っぽの黒味がすくないシオヤトンボ♂
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羽を広げたらコムラサキだった!
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エゾシロチョウか、エゾスジグロシロチョウか?
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麦藁帽子に???トンボ、夏だねぇ

 

氷河期から生き残った花々が満開になりました

約2万年前の最終というか、最新というか、氷河期だった地球は今より水位は約100m、気温も約10度も低かったそうな。シベリアとは陸続きで大陸から動物や植物、そして人も渡って北海道に来たそうな。その後、地球は温暖化して、北海道に取り残された生き物を遺存種というそうな。

…ってなことを、湿原の遺存種(レリック)の花たちが満開を迎える温根内木道で修学旅行生に解説しながら、あたらめて、厳しい自然環境を生き延びてきた可憐な花たちの生命力におもいをはせておりました。ハナタネツケバナは1970年代に発見命名されました。つい最近です。それにしては結構な量が咲いているのですが、発見当時から比較すると個体数が増加しているようです。また、ミツガシワも、群生している場所が移動しているようです。数万年のドラマと共に、ほんの数年の間にもドラマがひそんでいるようです。

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湿原の貴婦人ミツガシワ
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釧路と霧多布の湿原だけに残ったハナタネツケバナ